製品の違いと測定条件を並べる
HB5700の製品案内は、HB2700と比べて約1/6の粘度、指触約75分、完全乾燥約3.5時間を示しています。HB5700の指触値は25℃・0.6mm、HB2700は20℃・1mmで約120分、完全乾燥約10時間と資料にあります。
膜厚と温度が一致していないため、数字は各製品の公表条件として比較します。現場での時間差を同条件試験の結果と見なしたり、乾燥値から作業終了・走行時刻を推定したりしないでください。
| 比較項目 | UBC-HB 2700 | UBC-HB 5700 | 注意点 |
|---|---|---|---|
| 粘度 | 約240〜340Pa·s(20℃) | 約40Pa·s。製品案内は約1/6 | 資料の測定値。施工肌・設備を確認 |
| 容量 | 1L・18L・480mlスプレーの案内 | 1L | 容器選択肢が異なる |
| 指触乾燥 | 約120分 | 約75分 | 2700は20℃・1mm、5700は25℃・0.6mm |
| 完全乾燥 | 約10時間 | 約3.5時間 | 測定条件の差を含む公表値 |
| 塩水噴霧 | 1000時間 | 1000時間の製品情報 | 実車の耐用年数ではない |
粘度が違えばガンの調整も見直す
低粘度という説明は塗肌や吐出量を調整しやすい可能性を示す製品特徴ですが、従来の圧力・距離・ノズルをそのまま利用できる保証ではありません。HB2700の資料にある3〜5kg、20〜30cmという施工目安はHB2700の条件として扱います。
HB5700の製品情報にも施工方法がありますが、実際に使う容器・ガン型式と照合してください。製品名だけでガンの適合を推測せず、少量の試し施工で塗肌、垂れ、膜厚の状態を確認します。
参照:UBC-HB 2700 製品カタログ、UBC-HB 5700 製品カタログ、UBSピストル高粘度II 製品カタログ
乾燥値を工程計画へ使う
HB5700は乾燥短縮を特徴にしていますが、指触乾燥を次工程へ進む許可と見なさないでください。HB2700も表面乾燥後にわずかなタックが残ると資料に記載されています。完全乾燥後に何をできるか、上塗り・再塗布の順序はそれぞれの製品指示で確認します。
作業表には材料名、塗布厚、温度、湿度、塗布時刻を残します。カタログ条件と異なる現場では、掲載時間だけを根拠に作業時間を短縮せず、余裕を取って乾燥状態を確認します。
完全乾燥値の条件が異なるため、短縮時間を分数で単純換算しないでください。乾燥値は作業計画の参考にしつつ、塗布厚・現場温湿度・次工程を合わせ、変更前と同じ基準で仕上がりを比較できるよう記録します。
試験時間を年数へ置き換えない
HB2700とHB5700の製品資料は塩水噴霧試験1000時間を掲載しています。これは指定条件下での試験時間であり、実車の使用環境・洗浄・塗膜状態を反映した「何年もつ」という保証年数ではありません。
商品切替を検討するときは、試験時間だけで決めず、仕上がり、施工性、補修範囲、作業時間、対象部位を同じ観点で比較します。試験結果の規格や膜厚も併記し、別条件の値と混同しないでください。
塩水噴霧試験の数値を社外資料や見積りに使う場合は、試験条件と規格を併記します。1000時間という値だけから他製品より優れている、特定の地域で何年持つといった結論は導けません。
切替前の小規模確認を記録する
材料を変える場合は、使用するガンと設定、施工距離、試し塗りの膜厚・塗肌、乾燥状態を記録してから本作業へ進みます。車両部位や下地、施工機が従来と異なると、製品の切替だけでは仕上がりを予測できません。
試験結果が製品資料の使用条件に合わない場合は、圧力を無制限に変えるのではなく、製品と機器の適合を販売元に確認します。HB5700の性能値をHB2700へ、または逆へ混在させないよう、作業票と在庫表示を分けます。
仕入れを切り替えるときは、既存材を使い切る時期、在庫表示、施工指示書の改訂も合わせて計画します。新旧材料のラベルや容器を取り違えないよう、作業棚と見積りの製品名を整理し、旧設定が現場に残らないよう引継ぎます。
- 現行材料と切替先の製品名を確認
- 容器・ガン型式・施工条件を照合
- 小面積で肌・垂れ・乾燥を確認
- 結果と資料条件を記録してから展開
