季節対策

塩害地域の車を守る|冬前の防錆メンテナンス完全チェックリスト

融雪剤が付着した下回りは、車種の取扱書と洗車設備の注意を確認して手入れします。ここでは冬前に状態と施工条件を確認する項目を8つにまとめました。

洗浄や防錆施工を行う前に、車種の取扱書と使用する材料の施工条件を確認してください。

なぜ冬は車にとって危険なのか

  • 融雪剤 — 塩分が下回りに付着すると、部品の腐食につながることがある
  • 水分 — 雪解け水が塩分を溶かしてフレーム内部にも入り込む
  • 低温 — 洗車の頻度が下がり、塩分が長期間付着したままに

海岸を走る機会がある場合は、塩分が付着した後の洗車と点検を行い、追加施工の要否は車種、既存の処理、使用環境、下回りの状態を見て判断します。

施工例 — 日産エクストレイルの防錆処理

SUVはアウトドアでの使用が多く、雪道や未舗装路を走る機会も多いため、下回りの防錆が特に重要です。日産エクストレイルでの施工例をご紹介します。

エクストレイルをリフトアップ

エクストレイルをリフトアップして点検

施工前の下回り

施工前の下回り。錆が進行している箇所が見える

アンダーコート施工後

アンダーコート施工後。均一な黒い塗膜で保護

写真提供: オートボディツタ

冬前の防錆チェックリスト — 8つのステップ

Step 1車種の指定に沿って下回りを洗浄

車種の取扱書と洗車設備の案内を確認し、下部洗浄が可能な場所で汚れや塩分を落とします。水流の強さや当て方は指定に従い、エンジンルームや開口部など水をかけない箇所へ散水しないでください。

Step 2下回りの状態を確認・記録

リフトなど点検設備がある工場で、既存皮膜の剥がれや錆、損傷を確認してもらいます。設備がなければ地上から見える範囲を写真に記録し、気になる箇所を相談してください。車載ジャッキだけで支えた車の下には入らないでください。

Step 3錆や損傷の状態を点検

錆が見つかっても、見た目だけで補修方法を決めず、部位、範囲、塗膜の浮きや損傷を確認します。穴や減肉が疑われる場合は、塗布前に工場へ点検を依頼してください。錆転換剤を使う場合は、浮き錆を除去して清掃・乾燥し、製品資料に沿った前処理と後工程を選びます。

Step 4部位と材料に合う防錆処理を選ぶ

車両側の指定、既存皮膜、下地、部位を確認し、材料ごとの施工・乾燥・上塗り条件と塗布禁止部位に従います。塩害地域でも一律に同じ製品を選ばず、錆転換剤RSの後に塗装やパテをする場合は、資料に沿って2液プライマーサフェーサーを介してください。

Step 5必要な部位にチッピング保護を検討

フェンダー内側やロッカーパネルなどは、車両側の指定と部材を確かめ、必要な場合に用途に合う材料を選びます。塗布量や重ね塗りは製品資料の条件を守ってください。

Step 6中空部は構造と施工条件を確認

サイドシルなどの中空部は、内部の状態や車両側の指定、材料とノズルの適合を確認します。奥まった場所への施工は設備のある工場に相談してください。

Step 7高温部品は点検後に材料を選ぶ

マフラーなどの錆は外側への塗装で穴や内部の腐食を修理できません。穴、排気音の変化、損傷があれば先に工場で点検し、表面保護を行う場合も部品と材料の指定を確認してください。

Step 8塩分が付着した後は早めに洗浄

海水や凍結防止剤が付着した後は、車種の取扱書と洗車設備の案内に従って早めに洗います。洗浄の頻度や方法を一律に決めず、走行環境と車両の指定を確認してください。

部位別 製品早見表

部位候補確認すること
シャーシ / フレームUBC-R 2896 / HB 2700部位、下地、既存皮膜、上塗り条件と塗布禁止部位を資料で確認
タイヤハウスUBC-HB 2700 / SB S3000部材と車両指定に合う材料を選び、膜厚・重ね塗り条件を守る
サイドシル内部インナープロテクション構造・材料・ノズルの適合を確認し、必要なら工場へ相談
マフラー周辺耐熱防錆スプレー穴や異音は先に点検し、表面保護は部品と材料の指定を確認
錆がある箇所状態を点検し、下地・用途に合う前処理と材料を選ぶRSを使って塗装・パテを行う場合は2液プライマーサフェーサーを介する

DIYでできること、プロに依頼すべきこと

地上からできる確認・手入れ

  • 取扱書と洗車設備の案内に沿った洗浄
  • 地上から見える範囲の確認と写真記録
  • 地上から無理なく届き、車両・材料の指定に合う箇所の部分塗布
  • 気になる錆や損傷を販売店・整備工場へ相談

プロへの依頼を推奨

  • リフト等の設備を使う下回り点検・広範囲施工
  • 車体の下へ入る作業や、部品を外して行う確認
  • 穴・減肉・損傷の修理要否や高温部品の判断
  • 部位・下地・材料の適合確認が必要な防錆施工

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